ドイツのInfineon Technologiesと米Micron Technologyが新メモリー仕様「Reduced Latency DRAM II(RLDRAM II)」を完成させた。両社がドイツと米国で現地時間5月12日に発表したもの。

 RLDRAM IIは,高速ランダム・アクセスが可能な超高速DDR SDRAMで,極めて広い帯域幅と大きな記憶容量を持つという。大容量のメモリーを必要とする広帯域通信などの分野に向ける。8個のメモリー・バンクを内蔵し,データ伝送速度は最大28.8Gbps,動作周波数が最大400MHz。ランダム・サイクル・タイム(tRC)は20nsで,「より高速のスループットを実現する」(両社)。

 そのほか,On-Die Termination(ODT),マルチプレクス/非マルチプレクスのアドレス指定,オンチップDelay Lock Loop(DLL),汎用I/Oや個別I/O,プログラム可能な出力インピーダンスなどを備える。

 「RLDRAM IIデバイスは,最大10~40Gbpsのデータ伝送速度を狙った次世代ネットワーク・システムや高速Ethernetを可能にする優れた技術だ。業界内の支持がこれから増えていくだろう」(Micron社Networking and Communications部門DRAMマーケティング担当マネージャのDeb Matus氏)

 RLDRAM IIは,144ピンFBGAパッケージ(11mm×18.5mm)を採用し,8M×36ビット,16M×18ビット,32M×9ビットの三つの構成を用意する。

 なお,288MビットRLDRAM IIデバイスのデータシートが,RLDRAMのWWWサイトから入手できる。

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