米Intelは,東京で開催中のIntel Developer Forum(IDF)において,携帯電話機向けの薄型,大容量のフラッシュ・メモリー「Intel Ultra-Thin Stacked Chip-Scale Packaging(CSP)」を4月10日発表した。同メモリーは,同社のメモリー素子「1.8 Volt Intel StrataFlash Wireless Memory」を5枚積層しており,「大容量,低消費電力,実装面積削減が達成できる」(Intel社)とする。

 Intel Ultra-Thin Stacked CSPは,厚さ約1mmのパッケージに最大5枚のメモリー用ダイを積層できる。対応するメモリーの種類はバス幅16/32ビットのSRAMおよびPSRAMで,オプションとしてLP-SDRAMを用意する。

 Intel社フラッシュ製品グループ担当副社長のDarin Billerbeck氏は,「積層パッケージが携帯電話機市場において急速に主流となりつつある」と説明する。Ultra-Thin Stacked CSPでメモリー密度の高いIntel StrataFlash Wireless Memoryを積層することで,無線機器メーカーは小型機器用に適するよう実装面積を削減できる上,多機能携帯電話機で必要とされるフラッシュ・メモリーの容量に対応できる」(同氏)

 現在同社はIntel Ultra-Thin Stacked CSPのサンプル品を提供中で,2003年第3四半期に量産を開始する。製品の出荷は,512Mビット版が2003年中,1Gビット版が2004年に開始する予定。価格はメモリー容量やRAM種の組み合わせによって異なる。

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