韓国のSamsung Electronicsが現地時間9月16日に,2GビットのNAND型フラッシュ・メモリーのサンプル出荷を開始したことを明らかにした。90ナノ・メートルの製造技術を用いる。
今回発表した高密度で不揮発性のメモリーにより,消費者はデジタル・カメラ,PDA,デジタル・オーディオ・プレーヤなどの装置に大規模なデータを記録することができる。パッケージは「Quad Die Package」。8Gビットのデバイスを構築して,DVD品質のビデオを80分間記録可能。
「業界で初めて90ナノ・メートルの製造技術をフラッシュ・メモリーに採用した。セル・サイズは通常のNAND型フラッシュ・メモリーの半分程度。手頃な価格のUSB対応256Mバイト・フラッシュ・ドライブの実現を可能にする」(Samsung社)
また,絶縁層の形成にはSSA-STi(Sacrificial Self Align Shallow Trench isolation)技術を利用した。「100ナノ・メートル以下の製造技術にSSA-STi技術を用いるのは非常に困難だった」(Samsung社)という。
Samsung社Memory Division部門プレジデントのChang Gyu Hwang氏は,「デジタル写真やデジタル・オーディオの市場では,携帯機器向けストレージ容量の需要が果てしなく高まっている」と説明した。
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