東芝と同社米国子会社Toshiba America Electronics Components(TAEC)が米国時間9月20日に,64Mビットの疑似SRAM(PSRAM:Pseudo Static Random Access Memories)「TC51W6416XB」と「TC51W6417XB」を発表した。大量のメモリーが要求される次世代無線および携帯通信機器に向ける。

 PSRAMは,SRAMとDRAM(Dynamic Random Access Memory)の長所を組み合わせ,高密度化と低消費電力化を図ったもの。インタフェースをSRAMと同じにし,セル構造はDRAMと同様にしている。また,個別のDRAMコントローラを必要としないため,パッケージの小型化が可能。


■TC51W6416XBとTC51W6417XB主な仕様

品番 TC51W6416XB TC51W6417XB
クロック・タイプ /CE /OE,/WE
語構成 4M語 x 16ビット 4M語 x 16ビット
製造プロセス 0.175μm 0.175μm
電源電圧 2.5V~3.1V 2.5V~3.1V
アクセス時間 80~85n秒 80~85n秒
スタンドバイ時の消費電流 100μA 100μA
ディープ・スタンドバイ時
の消費電流 5μA 5μA
パッケージ 48端子BGA,端子ピッチ0.8mm 48端子BGA,端子ピッチ0.8mm

 TC51W6416XBとTC51W6417XBは10月にサンプル出荷を開始する。価格はともに42ドル。2002年1月に量産体制に入る予定である。

 今回発表したPSRAMは,東芝と米Denali Softwareが共同で開発するシミュレーション・モデル「Specification of Memory Architecture(SOMA)」でサポートする。SOMAファイルは新たなシステムの開発および検証時における,メモリ・デバイスのタイミングと機能のシミュレーションに利用される。

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