カナダのNortel Networksが米国時間3月25日に,サービス・プロバイダ向け光Ethernet製品の拡充について明らかにした。「Ethernet専用線とEthernet VPNを組み合わせた包括的なサービスを,さまざまな規模の企業に提供できるようにする」(Nortel社)としている。

 「今回発表した拡張機能や新製品により,サービス・プロバイダは,企業向けVoIP,インターネット接続,ビデオ・ストリーミングなどのデータ通信サービスを向上できる。また企業は,新たなアプリケーションを導入するほか,サーバーや業務を統合してITコストの削減を実現できる」(Nortel社)

 今回発表した主な内容は以下の通り。

■Ethernet専用線関連

・「OPTera Metro 5000 Multiservice Platform」「同4000 Multiservice Platform」「同3000 Multiservice Platform」向けのGビットEthernet専用線モジュール。Generic Framing Procedure(GFP)を使ったEthernet専用線サービスをサポートする。GFPベースのファイバ・チャネルにも対応するため,SONET/SDHを介したストレージとEthernet専用線の両方に利用できる

・OPTera Metro 3000向けの10/100 Ethernet専用線モジュール。OPTera Metro 4000を用いた既存のEthernet専用線をサポートする

■Ethernet VPN関連

・OPTera Metro 3000向けEthernetソフトウエアの新機能。各ノードの対応ユーザー数を4倍に引き上げる。Multi-Link Trunking機能の統合により,スループットを向上する

・「OPTera Metro 1000 Series」向けソフトウエアの新機能。1対1,1対多,多対多といったさまざまな接続サービスの提供を可能にする。転送遅延の監視,トラフィック管理,各種QoSサポートなどの機能を備える

■ネットワーク管理関連

・ネットワーク・プランニング・ツール「NetCalc」ファミリの「OPTera Planner」モジュール。光Ethernetをサポートする。また,「Data Planner」モジュールをResilient Packet Ring(RPR)対応にした

 OPTera Metro 4000向けの拡張機能とData Plannerは,すでに利用可能。その他のハードウエアやソフトウエアは2003年6月に利用可能にする予定である。

 またNortel社は,OPTera Metro 1000 Seriesの新製品「OPTera Metro 1400」の出荷を開始したことを,同日明らかにした。10/100Base-Tポートを12基,GビットEthernetポートを2基備える。

 ちなみに米IDCによると,都市型光サービスを使ったインターネット接続の世界通信市場は,2003年に51億ドル規模に達すると推測され,2006年には265億ドル規模に拡大する見通しだという。

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