米MindBranchが米国時間5月9日に,都市型光ネットワークの世界市場に関する調査結果を発表した。それによると,市場は2001年の29億8000万ドルから,2005年には131億7400万ドル規模に拡大するという。
拡張性に優れた高速サービスに対する企業や個人ユーザの需要増加に応えるために,DWDM (Dense Wavelength Division Multiplexing) ,次世代SONET(Synchronous Optical Network),Ethernetなどの技術が急速な進歩を遂げている。これら三つの技術はそれぞれ異なる利点を備えており,急成長するMAN(Metropolitan Area Network)市場を支配しようと激しい競争を繰り広げている。
各技術の主な特徴は以下の通り。
■次世代SONET
・簡単なアップグレードで移行できる。
・SONETとSDH(synchronous digital hierarchy)は長年に渡って主要ネットワーク伝送技術として採用されているため,普及基盤ができている。
・キャリアが各種レベルのQoS(Quality of Service)を顧客に提案することができる。
■都市型DWDM
・大幅に伝送速度を高めることが可能。
・都市型DWDMは長距離DWDMの強化版なので,簡単に相互接続することができる。
■都市型光Ethernet
・利用可能な都市型ソリューションの中で最もコストが低い。
・十分な帯域幅が保証されており,QoSを必要としない。
・商業住宅(MTU:マルチテナント・ユニット)向け戦略に適している。
・運用と管理を容易に行うことができる。
・EthernetはLAN環境での実績があるため,MANでも同様の効果を期待する向きが多い。
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<市場>
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