米INPUTが米国時間2月6日に,米連邦政府のIT予算に関して調査した結果を発表した。それによると,2004年度のIT予算案は593億ドルで,2003年度の521億ドルと比べて約14%増となる。

 2003年度のIT予算は急激に増加したが,2004年度の増額率はそれに比べると規模が小さい。

 INPUT社アナリストのPayton Smith氏によると,「2003年度におけるIT予算増額分の主な内訳は,事前に使途を特定していない16億ドル,米国土安全保障省向けに12億ドル,国防総省向けに43億ドル」だという。

 ちなみに,2002年度から2004年度にかけて増額した予算は米陸軍工兵隊を除くすべての政府機関に当てられている。

 またINPUT社は,「2005年度以降の増額率は縮小に向かう」と予測する。「米連邦政府のIT予算は過去3年で約2倍に増加した。米行政管理予算局は情報システムの効率化を図り,政府機関のセキュリティにIT費用をつぎ込んできた。今後数年間のIT予算はより‘控えめ’になるだろう」(Smith氏)

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ITセキュリティ予算に影響を与えたのは,9月11日のテロ攻撃より9月18日の「Nimda」

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