米Microsoftは,消費者向け電子機器の展示会「2003 International Consumer Electronics Show(CES)」の開幕に先立ち,大手メーカー各社が「Windows Powered Smart Display」を開発中であると米国時間1月7日,発表した。

 Microsoft社の言うWindows Powered Smart Displayとは,「Windows CE for Smart Displays」を搭載したスマート・ディスプレイ製品のこと。Windows CE for Smart Displaysは,「Windows XP Professional」と「Windows CE .NET」のリモート・デスクトップ,液晶ディスプレイと無線ネットワーク技術を組み合わせ,取り外して持ち運び可能な無線対応タッチ・スクリーン・モニターを実現する。

 韓国のSamsung Electronicsと台湾のBenQがそれぞれWindows CE for Smart Displaysを搭載するスマート・ディスプレイ製品を開発中という。Samsung社は2003年のホリデー・シーズンに米国と韓国市場で販売を始める予定。BenQ社は2003年第2四半期に15インチの製品を販売するという。

 また1月8日に米国でスマート・ディスプレイ製品の販売を始めた米ViewSonicは,製品を購入した顧客に,米Universal Electronics(UEI)の家庭内エンターテインメント製品の制御ソフトウエア「Nevo」(299ドル)を無償提供する。スマート・ディスプレイを使って,家庭内のステレオの調整,テレビのチャンネル変更,別の部屋の電灯の光量調整などが可能になる。3月31日までに同社の「airPanel V110」と「同V150」を購入した顧客が対象になるという。

 なおMicrosoft社は,スマート・ディスプレイに関して米HP(Hewlett-Packard)と協力体制を敷くことも明らかにした。「業界トップのパソコン・メーカーと組んで,将来の家庭におけるスマート・ディスプレイの機能や使い方について研究・開発していく」(Microsoft)

◎関連記事
「『Mira』搭載機の販売開始は1月8日に決定」とゲイツ氏がCOMDEXで発表
米ビューソニック,米マイクロソフトの「Mira」搭載機を2003年Q1にリリース
米マイクロソフトの「Mira」,ブランド名は「Microsoft Windows CE for Smart Displays」に
米マイクロソフトの「Mira」対応ディスプレイがCeBITに登場
本体と無線でつなぐモバイル型ディスプレイ「Windows Powered Smart Displays」が初登場
Microsoft,Miraの正式名称をWindows CE for Smart Displaysに決定
Mira対応製品メーカー各社が米インテルの「XScale」プロセサを採用
米国でCES開催,Microsoftが家庭向けの新技術「Freestyle」と「Mira」を披露

[発表資料へ]