米Forward Conceptsは米国時間12月16日に,無線LAN市場について調査した結果を発表した。それによると,2002年は無線LAN機器の出荷台数が前年と比べ100%以上も伸びているという。

 2002年は,無線LAN機器の売上高が約26億ドルに達する見込み。ASP(平均販売価格)が約28%低下したにも関わらず,前年比で50%以上も成長している。同市場は2006年まで年平均43%で成長し,103億ドル規模に達する見通しだ。

 好調な無線LAN機器市場が,無線LANチップ市場をけん引した。2002年の無線LANチップ市場は,前年比43%増の3億6400万ドル規模。ASPが31%低下していることを考えると,非常に好調な伸び率である。ASPの低下は続くが,無線LANチップの売上高は2006年まで年平均49%で成長する。しかし,競争の激化によって利ざやが減少するため,「市場からの撤退を余儀なくされるベンダーがでてくる」(Forward Concepts社)という。

 同社は,802.11aを802.11bや802.11gと組み合わせたコンビネーション型デバイスが普及するとみており,「5GHzの周波数帯を使う802.11a技術は短命に終わる」(同社)と予測する。一方,低消費電力性に優れた2.4 GHzの802.11b技術は,ポータブル機器の普及が追い風となり,今後も市場で優勢を誇る。

◎関連記事
「無線LAN世界市場は年平均30%以上で拡大,2006年には50億ドル規模に」,米企業の調査
802.11b無線LAN装置市場,出荷台数は前期比14%増,売上高はマイナス成長
広がりをみせる無線LANの世界。PCから家電,テレマティックスの分野へも
「拡大する公衆無線LAN市場は無線キャリアにとってビジネス・チャンス」,米ヤンキー
「家庭向け無線LANが急拡大,2005年に企業向け市場を上回る」,と米調査
「2002年のホットスポットは6倍増,1万2000カ所を超える」,米調査より
いよいよ本番,“WiFiビジネス”――AT&T,IBM,Intelが無線LANサービス事業に参入
「次の標的は無線LAN,.NET,PDA」,ウイルス対策ベンダー幹部が警告

[発表資料へ]