米Cahners In-Stat/MDRは米国時間2月27日,2001年第4四半期における,802.11b無線LAN装置市場に関する調査結果を発表した。厳しい経済状況のなか,出荷台数は前期比で14%の成長を遂げ好調だった。しかし売上高をみた場合,ネットワーク・インタフェース・カード(NIC)やローエンドのアクセス・ポイント(AP)など,製品の急速な価格低下の影響でマイナス成長となった。

 In-Stat/MDR社業界アナリストのGemma Paulo氏は「経済の先行きは不透明で,企業は予算削減に努めている。しかし出荷台数は,今後3四半期を通して家庭向け市場と企業向け市場の両方で伸びるだろう。ただし,2000年および2001年前半と比べて伸び率は低下する」と予測した。また2002年も,802.11bは無線LAN技術の重要な位置を占めるという(In-Stat/MDR社)。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・売上高でみた場合,米Cisco Systemsが依然と優位を保っている。また米Buffalo Technologyは,無線LAN市場において活況を呈しているアジア太平洋地域で優勢なことから,強い伸びをみせた。

・家庭向け市場は,価格の大幅な低下を受け急激に成長した。ホリデー・シーズン中に家庭用無線ネットワーキング機器を購入した消費者が多かったためである。出荷台数は前期比20%増,売上高は前期比11%増となった。また出荷台数でみた場合,Buffalo社,米Linksys,米Apple Computer,台湾のD-Link,米Agere Systems,米Netgearが市場を牽引した。

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