米Hewlett-Packard(HP)と日立製作所は9月10日,両社のこれまでの関係を拡大し,ストレージ・アレイに関する新たな技術提携を結んだことを明らかにした。
提携のもと,両社はAPIを相互提供する。HP社の「HP OpenView Storage Area Management」ソフトウエア製品で,日立のストレージ・アレイ「Hitachi Freedom Storage Lightning 9900 Series」「同Lightning 9900 V Series」「同Thunder 9200 Series」を管理できるようにする。また日立の「HiCommand Management」フレームワークでHP社のディスク・アレイ「HP StorageWorks XP」「同VA」のほか,ストレージ・システム「HP StorageWorks Enterprise Virtual Array(EVA)」「同Enterprise Modular Array(EMA)」を管理可能になる。
「APIの相互提供は『Common Information Model(CIM)』ベースの製品が登場するまでの短期的な対策だが,それまでのあいだ顧客は異種製品が混在する様々なストレージ・システムをHiCommandソフトウエアで管理できる」(日立Disk Array Systems Division部長のNaoya Takahashi氏)
現在,ストレージ業界団体のStorage Networking Industry Association(SNIA)が中心となり,標準規格ベースの相互接続性確率に向けた取り組み「Storage Management Initiative(SMI)」を進めている。SMIではストレージ管理の標準規格「Bluefin」を基礎として,ディスク・アレイ,スイッチ,ホスト・アダプタ,サーバーなどSAN分野のあらゆる企業に共通の管理インタフェースを提供する。
「日立や他の企業によるAPIを共通のソフトウエア管理プラットフォームに組み込み,BluefinおよびSMIの実現を目指す業界を支援する。我が社は業界全体にわたる相互接続に向けて取り組んでいる」(HP社Network Storage Solutions事業Storage Software Division部門バイス・プレジデントのMark Sorenson氏)
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