米GartnerのDataquestが米国時間3月18日に,2001年のストレージ管理ソフトウエア市場に関して調査した結果を発表した。所有するストレージ・ハードウエアをより有効活用することに企業が目を向けたため,2001年のストレージ管理ソフトウエア市場は引き続き成長した。
2001年における世界市場の首位は,米EMCが維持した。30.4%の市場シェアを獲得し,2位につけた米Veritas Software(市場シェアは19.8%)を引き離した。ただし,アレイ・ベースのソフトウエア売上高を除いた場合,1位はVeritas社,2位が米IBM,3位がEMC社となる。
「トップ10ベンダーのうち6社はソフトウエア売上高が増加した。日立製作所の米国法人Hitachi Data Systems(HDS)は,直販のほか,米Hewlett-Packardと米Sun Microsystemsを通じてストレージ・アレイ・ソフトウエアを販売し,59.4%も成長した。同社がトップ10内に入ったのは,今回が初めてである」(Dataquest社ストレージ・グループ部門チーフ・アナリストのCarolyn DiCenzo氏)
■2001年のストレージ管理ソフトウエア市場における 新規ライセンス売上高ベースのトップ10ベンダー(単位:100万ドル) ---------------------------------- --------------- ------------------- 2001年 2001年 2000年 2000年 成長率 売上高 市場シェア 売上高 市場シェア ベンダー (%) (%) (%) ---------------------------------------------------------------------- EMC 1,496.1 30.4 1,352.7 28.3 10.6 Veritas Software 977.3 19.8 859.4 18.0 13.7 IBM 701.2 14.2 529.8 11.1 32.4 Computer Associates 202.9 4.1 616.0 12.9 -67.1 Compaq 198.3 4.0 142.9 3.0 38.8 Legato Systems 142.5 2.9 139.1 2.9 2.4 BMC Software 136.0 2.8 163.1 3.4 -16.6 StorageTek 119.9 2.4 143.5 3.0 -16.4 Network Appliance 108.6 2.2 112.5 2.4 -3.5 Hitachi Data Systems 91.5 1.9 57.4 1.2 59.4 その他 753.9 15.3 669.2 14.1 12.7 合計 4,928.2 100.0 4,785.6 100.0 3.0 ---------------------------------------------------------------------- 出典:Dataquest社(2002年3月)
DiCenzo氏は,「世界的な経済状況の変化により,ベンダーが明確で競争力のある構想を打ち出し,顧客に自社製品の利点を認識させる必要性が高まっている。市場の成長は見込めるものの,顧客は支出に敏感になっており,ベンダーはより多くの価値を提供しなければならない」と指摘した。
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