米Motorolaは米国時間7月22日に,マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)の相互操作性テストを英CMGと実施したことを明らかにした。テストにはMotorola社のMMS対応携帯電話機とCMG社のマルチメディア・メッセージング・サービス・センター(MMSC)を利用した。

 今回のテストでは,Motorola社のMMS対応携帯電話機を用いて,標準規格ベースのMMSCとの間でマルチメディア・メッセージの送受信ができることを確認したという。

 Motorola社のMMS対応携帯電話機は3GPPとWAPフォーラムが定めた仕様に対応し,MMS-IOP標準規格に準拠している。「これらの仕様や標準規格はモバイル業界団体『Open Mobile Alliance(OMA)』の活動の一部として,広く普及することになるだろう」(Motorola社)

 「Motorola社の目標は,シームレスでパーソナライズ化されたメッセージング利用を消費者に提供すること。そのためには相互操作性が重要となる。いつでもどこでも,どのような携帯電話機でもMMSメッセージを送信できることを消費者が理解すれば,普及が加速化する。より速い普及は,ネットワーク事業者やコンテンツ開発者に,新たな収入の機会をもたらす。つまり,モバイル・データ業界全体に‘win-win’の関係を築くことができる」(Motorola社Solutions Management部門バイス・プレジデントのJoe Coletta氏)

 またMotorola社は,ゲームやエンタテインメント・サービスとMMSの組み合わせにも注目している。例えば,大学対抗フットボールの試合結果をテキスト・メッセージで受信するだけでなく,勝敗を決めたタッチダウンの瞬間をビデオ・クリップで視聴したり,お気に入りのチームのロゴが入ったスクリーン・セイバーをダウンロードするといった利用が考えられる。

 「相互操作性のある標準規格をベースにしたマルチメディア・メッセージングを導入することにより,新たな通信環境の誕生が期待できる」(Coletta氏)

 ちなみに米Yankee Groupによると,モバイル・メッセージング・アプリケーションは2006年に440億ドルの売上高を創出するようになるという。MMSを介したデジタル写真,オーディオ・クリップ,ビデオなどのマルチメディア・コンテンツ配信が市場の成長を牽引する。

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