英mmO2のモバイル・インターネット事業Genieが統合インスタント・メッセージング(IM)サービス「Genie IM」を開始した。mmO2社が英国時間2月15日に明らかにしたもの。Genie IMはテキスト・ベースのメッセージ交換を,携帯電話機やパソコンの固定回線を使ってリアルタイムで行えるようにする「英国で初めての統合IMサービス」(mmO2社)という。

 ちなみにmmO2社は,英British Telecommunications(BT)から分社独立した移動通信サービスなどモバイル関連事業を手がける会社である。

 Genie IMを使って,ユーザーは連絡相手である“バディ”がオンラインに接続していることを確認し,双方向のインスタント・メッセージをWWW経由で送信することができる。パソコンのほか,従来のGSMや高速GPRSモバイル・データ・ネットワークを利用するWAP対応携帯電話機で使用可能。WAPに対応していない携帯電話機でもショート・メッセージング・サービス(SMS)を利用できる。Genie IMはBT社のモバイル部門BT Cellnetのユーザーを対象にする。

 Genie社は同サービスを開始から3カ月間,BT Cellnet社顧客とその他の英国のモバイル・ネットワーク・ユーザーに無償で提供する。また今年中に,mmO2社がドイツ,オランダ,アイルランドに拠点を置く事業にもサービス対象を拡大する。

 Genie IMは,2000年11月に開始したモバイル・データ・サービス「GenieMobile」,2001年11月に開始した消費者向け統合メッセージング・サービス「GenieOne」に続く,Genie社の3番目のモバイル・データ・ソリューションである。米Microsoftの「MSN Messenger」に対応する。米Openwaveの技術をベースにしており,チャット機能やテキスト・ツールを備える。将来的にはmmO2社の「O2 xda」といった各種ハンドヘルド機やJava対応ポケットPCをサポートする計画だという。

 なお,mmO2社は2002年末にマルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)を開始する計画についても明らかにした。現在,グリーティング・カードに添付した写真,音楽,ビデオ・クリップの送信といったテストを行っている段階である。

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