米Motorolaと独Seimens AG傘下のSiemens Information and Communication Mobile(IC Mobile)が現地時間4月15日に,第3世代(3G)携帯電話機の開発で提携を結んだことを明らかにした。Siemens社はMotorola社の3Gプラットフォーム「i.300 Innovative Convergence」を用いてUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)対応携帯電話機を開発する。

 i.300はマルチメディア機能やビデオ通信機能を持つ携帯電話機の開発に向けたソリューション。最新のチップセット,UMTSアプリケーション・プラットフォーム・ソフトウエア,開発ツール,参照デザイン,テスト環境などで構成する。

 今回発表した提携のもと,Motorola社の半導体部門Motorola SPSはマイクロプロセサ「DragonBall MX」シリーズを組み込んだi.300をSiemens社に提供する。アプリケーション・プロセシングとマルチメディア機能を備えており,「Siemens社は顧客のニーズに合ったUMTS製品を作ることができる」(両社)。

 i.300をベースにした最初のUMTS対応携帯電話機は2004年初頭にリリースする予定である。

 また,Siemens社は3G携帯電話機の第1弾として,Motorola社の携帯電話機「A820」をベースにした製品を2002年に市場投入する。i.300の開発に用いる技術をベースにし,MMS(マルチメディア・メッセージング・サービス),マルチコール,カメラ,MP3プレーヤ,着信メロディのダウンロード,ゲーム,Bluetoothといった機能を備える。

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