米Openwave Systemsは「Open Usability Interface」のサーバーサイド・プログラミング・ライブラリとソース・コードをオープン・ソースとして公開した。Openwave社が米国時間5月30日に明らかにしたもの。「このコードを利用して作ったアプリケーションは,さまざまなネットワークやモバイル機器からアクセス可能となる」(同社)

 Open Usability Interfaceの公開は,Mozilla Public License(MPL 1.1)に従う。ライブラリやコードのダウンロードは,オープン・ソース開発WebサイトのSourceForge.netのWebサイトから行える。

 Open Usability Interfaceは,サーバーサイドのプログラミング・ライブラリで,モバイル・アプリケーションの表示などを実装されているプラットフォームから切り離し,抽象化する。「アプリケーションのユーザー・インタフェースを特定の機器やゲートウエイに適合させることで,(その環境で可能な)最高の使い勝手をユーザーに提供できる」(同社)

 利用可能なプログラミング環境には,Java,WMLのタグ,JSPタグ・ライブラリを使ったXHTMLのタグ,PHPのベータ版,ASP/COM,ASP .Netなどがある。

 さらに,XHTMLタグで記述したアプリケーションをWML対応ブラウザに表示することも可能になる。この機能を利用することで,「同時に対応しなければならい言語の数を減らし,XHTML Mobile ProfileとWAP 2.0への以降をスムーズに行える」(同社)という。

 Openwave社デベロッパ・マーケティング担当副社長のGina Centoni氏は,「モバイル・アプリケーションの開発は,ブラウザの表示モデルやゲートウエイ配置などの相違が原因で複雑化することがある」と述べる。「Open Usability Interfaceは,開発プロセスを簡素化して,この種の相互運用性に関する障害を解消する」(同氏)

 なおOpenwave社は同ライブラリのベータ版を,「Openwave Usability Interface」という名称で2001年11月にリリースしていた。このライブラリを使うことで,Openwave社およびフィンランドNokia製のブラウザにおけるコンテンツの実行が最適化できるという。

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