IPベースの通信インフラ用ソフトウエアを開発する米Openwave Systems社が米国時間5月15日に,J-フォンの動画メッセージング機能の強化を支援することを明らかにした。

 同社の「Openwave Messaging Suite」は,既存の第2世代(2G)と新しい第2.5世代(2.5G)メッセージング・システムに互換性をもたらす。同スイートは,「Openwave Services OS」の中心となるコンポーネント「Email Mx」を収録している。加入者は,携帯電話を使って,写真と短いビデオ・クリップを含むマルチメディア・コンテンツの送受信が可能になる。

 J-フォンは,2002年3月1日よりパケット・データ・ネットワークのサービス提供を開始している。同社は,このネットワークを使い,加入者が携帯電話内蔵のカメラで撮影した短い動画クリップを電子メールに添付して送受信できるサービスを提供している。同スイートは,J-フォン・ネットワークの統合と相互運用を容易にするソリューションとなっている。2002年4月30日の時点で2Gと2.5Gを含むJ-フォン・ネットワーク上の「Openwave Email Mx」加入者は,700万人に達するという。

 同スイートは,最新の3GPP仕様に準拠しており,通信事業者の2.5Gおよび3G携帯電話アーキテクチャに不可欠なマルチメディア・メッセージング技術を提供している。また「Openwave Messaging Services」は,マルチメディア対応の「Openwave Mobile Access Gateway」とシームレスに動作して,第2.5世代および第2.5世代携帯電話をマルチメディアに対応する端末にすることができる。

◎関連記事
米Openwave,IMアプリケーション手がけるAvogadroを買収
J-フォン,IMT-2000の商用サービスを12月に延期,6月末からは試験サービス
3月末の移動体加入者は計7482万。J-フォンがauを追い抜き2位に
ドコモ版「写メール」が5月にも登場,J-フォンを突き放せるか?
J-フォンのカメラ内蔵携帯電話が300万台突破。稼働数の約1/4が“写メール”対応に

発表資料へ