米VeriSignはWebサービスやe-businessアプリケーションに認証サービスを組み込むための枠組み「Digital Trust Services」を米国時間2月19日発表した。VeriSign社のデジタル証明,認証,確認,トランザクション・サービスへのシームレスなアクセスが可能になる。

 米BEA Systems,米Hewlett-Packard(HP),米IBM,米Microsoft,米Oracle,米Sun Microsystems,米webMethodsといった企業がDigital Trust Servicesを利用する予定だという。

 Digital Trust ServicesではAPIや開発ツール,サービス・プロバイダ・プラットフォームも提供する。「企業やエンド・ユーザー向けた信頼性の高いサービス提供を目指す開発者,VAR(value added reseller),SI(システム・インテグレータ),大規模サービス企業を支援する」(VeriSign社)としている

 Digital Trust Servicesの主な特徴は以下の通り。

・主要Webサービス・プラットフォームにネイティブで対応
 XKMS(XML Key Management Standard)やSAML(Security Assertions Markup Language)をベースにしたインタフェースを備える。

・標準規格ベースのAPIと開発者ツール
 作成済みコネクタ,クラス・ライブラリ,チュートリアル,事例やマニュアルを提供する。

・サービス・プロバイダ・プラットフォーム
 VeriSign社のデジタル証明,ユーザー・ライフサイクル管理,顧客サポート,統合決済,レポート・サービスなどをWebベースで提供できる。

 VeriSign社のWebサービス・ツールキットはWWWサイトで配布している。

 また,VeriSign社はDigital Trust Servicesの今後のロードマップについても明らかにした。Webサービスやe-businessアプリケーションに加え,世界規模のユーザー確認,決済やIP/テレフォニの認証といったサービスの統合を視野に入れる。

◎関連記事
次世代デバイス認証で米Phoenix Technologies社と米VeriSignが提携
「MSの自由にはさせない」,米サン,ドコモ,ソニーなど33社がPassport対抗の認証技術で結集
米MSがPassport認証で方針転換,Kerberosを用いた共通ネットの構築を提案
米MSやIBMなど9社が,Webサービスの普及促進を図る業界団体「WS-I」を設立
「企業は2002年にWebサービスの導入に着手すべき」と米ガートナー
分かりにくい「Webサービス」,その本当の意味は?
「ソフト開発者の90%がWWW分野に注力,Webサービスが最重要」と米調査
「情報セキュリティ投資は今後5年で平均20%増加,2005年には318億ドル」,米調査
「セキュリティ管理サービス市場は年平均25.4%で成長,2005年に22億ドル規模へ」,米IDC

[発表資料へ]