米Intel Corporationが米国時間8月23日に,コンパイラ製品「Intel C++ Compiler for Linux」と「Intel Fortran Compiler for Linux」の5.0版を発表した。「開発者がItaniumとPentium 4のアーキテクチャを100%利用できるように設計しており,Intelの最新プロセサのパフォーマンスを容易に引き出せる」(Intel社)

 これらLinux用コンパイラには,プロシージャ間の最適化,自動ベクトル化,プロファイルに基づく最適化など,同社のWindows用コンパイラで採用したパフォーマンス最適化機能を取り入れている。またOpenMPにも対応しており,マルチプロセサ・コンピュータ用のアプリケーションを簡単に開発できるという。

 C++ Compiler for LinuxとFortran Compiler for LinuxにはIntel社製のデバッガを同梱する。またIntel社は米Caldera Internationalと協力してLinuxのデバッガ「gdb」の機能強化を図ることも明らかにした。これにより,Fortranのデバッグや新たなC++アプリケーション・バイナリ・インタフェースをサポートする。

 C++ Compiler for LinuxおよびFortran Compiler for Linuxの販売開始は2001年9月を予定する。いずれの価格も,Intel社のWWWサイトからダウンロードして購入する場合は399ドル,CD-ROMキットを購入する場合は499ドルとなる。

 Intel社はこのほか,「Intel VTune Performance Analyzer」や,Windows用の各種コンパイラ,「Intel Performance Libraries」といったソフトウエア開発ツールも提供する。またオンライン・トレーニングやサポートなどのプログラムも提供する。詳しい情報は,WWWサイトに掲載している。

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