米IDCが米国時間8月21日に,米国のビデオ・ゲーム業界に関する調査結果を発表した。大手企業がこの成長市場に投資を続けるため,ビデオ・ゲーム業界は数年にわたって大きく成長する。2003年には211億ドル規模に達するとみる。

 次世代ゲーム機を利用したオンライン・ゲームに興味を持つゲーム・ユーザーが増えている。ゲーム利用世帯の60%がオンライン・ゲームに高い関心を示した。「PlayStation 2(PS2)」を所有する家庭では,その割合は65%に高まる。また,回答者の76%がインターネット経由でゲームをダウンロードする機能に強い関心を示した。

 「広帯域接続を行っている家庭は,ほかの家庭と比べてオンライン・ゲーム利用に対する関心が高い」(IDC,Consumer Devices and Gaming調査部門上級アナリストのSchelley Olhava氏)。

 現在,ビデオ・ゲームを行う家庭のうち広帯域接続を導入している割合はわずか6.5%。しかし広帯域接続は今後普及が進み。オンライン・ゲームを想定する次世代ゲーム機の見通しは明るいとIDCは分析する。

 ビデオ・ゲーム・ユーザーの大半は相変わらず若い男性だが,若い女性の利用も増えている。13~19才の女性がPS2ユーザーの9.1%,「Dreamcast」ユーザーの11.4%を占めている。男性が最新のフットボール・ゲームやインベーダー・ゲームを好むのに対し,女性は古典的なアーケード・ゲームや都市/企業構築シミュレーション・ゲームを好む。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・ゲーム・ユーザーが購入するゲーム・タイトルは1カ月当たり平均1.4本。

・ゲーム・ユーザーの約1/3はゲーム雑誌を読んでいる。最も人気の高い雑誌は「GamePro」だった。

・ゲーム・ユーザーの35%以上が過去半年間で1個以上の周辺機器を購入している。

・口コミよりも宣伝の方が効果が高い。

 今回の調査は,ゲーム・ユーザー350人を対象にアンケートを実施したものである。

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