米Arbitronと米Colemanが米国時間6月21日に,米国における広帯域接続の普及状況に関する調査結果を発表した。それによると,31%の米国インターネット・ユーザーが家庭,職場,学校で広帯域接続を利用しているという。

 そのうち64%は職場から,37%は家庭から広帯域接続でインターネットにアクセスしている。家庭または職場で広帯域接続を利用しているユーザーのうち,職場のみは58%,家庭のみは27%。職場と家庭の両方は15%だけだった。

 「広帯域接続に関しては,家庭ユーザーの普及率ばかりが注目されてきたが,ストリーミング・オーディオおよびビデオ・プロバイダにとって期待できる市場は,人数の多い職場の広帯域ユーザーである。ラジオやテレビ放送局は,家庭向けだけでなく職場向けのコンテンツを提供してブランドを拡充することが可能だ」(Coleman社副社長のWarren Kurtzman氏)。

 また,学校で広帯域接続を利用しているユーザーの38%は,学校を出たら家庭で広帯域接続にすることを「非常に」または「いくぶん」望むと回答。なお,22%は広帯域接続をエンタテインメントに利用している。

 職場の広帯域ユーザーは,インターネットをエンタテインメント(8%)よりは情報取得(82%)の手段として考えている。広帯域ユーザー全体では,3分の4がインターネットを情報源としてとらえている。

 広帯域ユーザーのインターネット利用時間は,1日当たり平均2時間16分。ラジオを聴く時間は平均2時間28分で,ラジオは広帯域ユーザーが最も利用する伝統的メディアとなっている。テレビの視聴時間は平均2時間11分,レコーディング音楽を聴く時間は平均1時間25分だった。

 広帯域ユーザーの45%は同時に2種類以上のメディアを利用する。そのうち20%はコンピュータを使いながら頻繁にCDやテープ,レコードの音楽を聴くという。家庭広帯域ユーザーの63%はインターネットを利用している部屋でテレビをつけており,40%はオンラインにアクセスしながらテレビを頻繁に視聴している。

 今回の調査は,800人の米国広帯域ユーザー(12才以上)を対象にして,2001年5月に電話インタビューを実施したものである。

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[www.arbitron.comに掲載の発表資料]
[www.ColemanInsights.comに掲載の発表資料]