米Compaq Computerが米国時間7月17日に,「Computing on Demand」と呼ぶ企業向けサービスの提供を始めたことを明らかにした。大企業から小企業まであらゆる規模の企業やサービス・プロバイダ企業などに,必要に応じて利用が可能なサービスをオンデマンドで提供する。

 「パソコン,サーバー,ストレージ,携帯情報端末などハードウエア製品の提供という従来の中核事業に加え,サポートや管理などサービスやソリューションの提供を強化する。予算や性能,規模などの面で顧客の需要に合わせたカスタム・サービスやアウトソーシング・ソリューションなどを提供する」(Compaq社)。

 Compaq社は,サーバー・サービスの「Capacity on Demand」や「Server on Demand」,ストレージ・サービスの「Storage on Demand」,ハードウエアおよびソフトウエアのサービスやサポートを組みあわせた「Access Utility」などを用意した。

 サーバー向けは当初「AlphaServer」「NonStop Himaraya」のみで,順次PCサーバ「ProLiant」など全てのサーバー製品に対象を拡大する。

 またパソコン向けの「Access Utility」では,Windows 2000 Professional,Office XPのコンフィギュレーション,24x7のヘルプ・サポート,インストール・サービス,36カ月ごとのシステム・アップデート,プログラム管理,システム管理報告書作成のパッケージを基本サービスとして提供する。リカバリやバックアップ,データ・マイグレーションなどもオプション・サービスとして提供する。

 すでに米Acxiomなどが“Computing on Demand”サービスの一部提供を受けているという。

 なお米ニューヨーク・タイズ紙は同日,Compaq社のComputing on Demandプログラムに関し,「米Hewlett-Packardや米IBMなどの競合企業はすでに同様のプログラムを提供しており,Compaq社の対応は遅すぎるくらいだ」と報じている。

◎関連記事
サーバーのキャパシティ売ります/買います
【TechWeb特約】「米コンパックのAlpha打ち切りに失望し,離反する顧客も」
米コンパックがAlphaマシンをついに断念,サーバーは米インテル製で染める
米コンパックがQ2決算速報,前期比9%減収で4000人の追加削減,通年で8500人に
「過半数の企業がサポート・サービス向け予算を増額予定」と米データクエスト
「情報シスのアウトソーシング市場は2005年に1000億ドル,現在の約2倍」と米IDC
「世界ITサービス市場,2005年に1兆4000億ドルで現在の2倍」とデータクエスト
ユーザー満足度調査,サーバー部門で米コンパックが3年ぶりに首位返り咲き

[発表資料へ]