スウェーデンEricssonが現地時間6月18日に,BluetoothとGPRS携帯電話機を使ってデータの入力/送信を行う電子ペン「Chatpen CHA-30」を発表した。Ericssonのデジタル・ペン

 Chatpenの形状や紙に文字を書く方法は通常のペンと同じ。Chatpenは,通常の紙に印刷されたドット・パターンを読み込みペンの位置を認識する。つまり,Chatpenはペン本体とドット・パターンを印刷した用紙を用いることで,筆跡情報を得るデジタル・ペンである。

 データはBluetoothを介してGPRS携帯電話に送り,他の携帯電話や,パソコン,PDAなどとやりとりを行えるようにする。なおドット・パターンは,通常の紙に印刷すればよく「ほとんど見えない」(Ericsson社)。C-Technologies子会社のAnoto AB社が開発した技術を用いる。

 例えば紙のカタログを使った商品の注文,特定の書式を使ったデータ収集,在庫管理,業務通信,契約書の署名などに使える。コンピュータに触れる必要はなくなる。新聞広告と注文(たとえば航空券や花,ピザ)を組み合わせることも可能になる。Ericsson社では「ChatpenとAnoto AB社の用紙が普及するに連れて応用範囲もさまざまに広がる」としている。

 Ericsson社では,2002年第1四半期にChatpenを市場投入する予定である。またこれに先駆けて英Vodafone Group Plcと提携し,2001年第4四半期にスウェーデンで限定的にリリースする予定。

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