「モバイル機器を介してサービスや商品などを購入するモバイル電子商取引(mコマース)は,携帯電話機ユーザーに違和感なく受け入れられるだろう」。フィンランドのNokiaが現地時間5月23日に,mコマースに対するエンド・ユーザーの意識調査の結果を発表した。

 調査には英MORIが協力した。英国,韓国,イタリア,米国,ブラジル,フィンランドのエンド・ユーザー(1万1000人以上)を対象に,2000年10月から2001年1月にかけてアンケートを実施したもの。

 それによると,現在の電子商取引ユーザの約8倍に相当する人々が,mコマースを利用するようになるという。mコマース・サービスに関心がある回答者の約90%は,mコマースによる利便性を得るために割増料金を支払っても構わないと考えている。

 mコマースの利点として回答者は,「現金を持ち歩かなくてよい」「購入のために列に並ばなくてすむ」「支出をコントロールできる」「購入の可能性が無限に広がる」などを挙げた。将来のmコマース・ユーザーは商品を購入することだけを考えているのではない。例えば道に迷ったり車が故障した場合などに,mコマースを介して料金を支払い,必要となるサービスを利用できる。

 「mコマースは多くの人々にとってまだ新しいコンセプトに違いないが,ユーザーは将来的な利用に意欲的だ。mコマース市場が持つ可能性は計りしれない」(Nokia社Nokia Networks, Market Research部門責任者のReza Chady氏)。

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