米Zona Researchが米国時間10月18日に,無線対応WWWサイトとそのコンテンツの現状に関して調査した結果を発表した。英語で運営されている577の無線対応WWWサイトを対象に,2000年9月に調査を行った。対象サイトはWAPまたは,HDML,iモードに対応している。

 主な調査結果は以下の通り。

・無線対応WWWサイトの53%は製品やマーケティング情報を配信している。その内容は連絡先程度の一画面広告から口座番号を記した詳細な企業やサービス情報まで様々である。

・26%の無線対応WWWサイトは電子メールや注文書式などトランザクション・フォームを用意している。

・14%の無線対応WWWサイトがポータルとして役割をもっているが,有線向けポータル・サイトほど使いやすくない。

・電子商取引と金融サービスは充実しているとはいえない。小売業者や卸売り業者に対応した無線対応WWWサイトは14%。金融サービスを提供する無線対応WWWサイトはわずか8%だった。

 「利用しやすい無線対応WWWサイトは,WWW全体からみるとほんのわずかに過ぎない。また,現在の無線対応WWWサイトは主にコンピュータ,エンターテインメント,接客業の企業情報であふれている。多忙なビジネス・パーソンが無線対応のインターネット端末で株式取引をしたり空港でタクシーを呼んだりといったことは,予想したほど頻繁に行われていない」(Zona Research社業界アナリストのSusan Billheimer氏)。

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