米eTForecastsが米国時間2月6日に,世界におけるインターネットの利用実態に関する調査結果を発表した。世界50カ国と主要地域のインターネット・ユーザー数を調査し,情報端末の技術トレンドや市場成長予測などを分析したもの。

 それによると,世界のインターネット・ユーザーが2000年に4億人を超えたという。主に欧州のいくつかの地域,アジア,中南米でユーザー数が増加した。2005年にはその数が3倍近い11億7000万人に達するとみる。

 インターネット・ユーザー全体のうち,WWW対応携帯電話機やPDAを使ってオンライン接続するユーザーの割合が増加する。先進国では,ほとんどのユーザーがパソコンによるインターネット・アクセスを補完する存在として無線端末を使うようになる。インターネット普及率の低い国では,無線端末が主要なインターネット接続機器となる。

 無線インターネットは過剰な期待が先行したために,評価を落としている状態である。しかし日本では期待に添う成果をあげており,他の地域でも同様の成功がみられるようになる。ただし,日本ほど速い普及は期待できない。

■インターネット・ユーザ数の予測推移

  2000年末 2002年末 2005年末
米国(単位:100万人)
インターネット・ユーザ 135 169 214
無線インターネット・ユーザ 2 18 83
無線インターネット・ユーザの割合 1.3% 10.4% 39.0%
世界(単位:100万人)
インターネット・ユーザ 414 673 1,174
無線インターネット・ユーザ 40 225 730
無線インターネット・ユーザの割合 9.6% 33.5% 62.1%
西欧(単位:100万人)
インターネット・ユーザ 95 148 246
無線インターネット・ユーザ 7 59 168
無線インターネット・ユーザの割合 7.5% 39.8% 68.3%

出典:eTForecasts社

 「常時接続サービスや有用な小型スクリーン対応コンテンツが利用可能になれば,無線インターネットは急激に成長するだろう。現在は通話にだけ使われている数百万台のWWW対応携帯電話機が無線インターネットを利用するようになるためである」(Egil Juliussen氏)。

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