米Microsoftが米国時間2月19日に,インターネット対応携帯電話機向けブラウザの新版「Microsoft Mobile Explorer(MME)3.0」の評価版をリリースした。

 WAP(Wireless Application Protocol) 2.0に準拠する。WTLSプロトコル 3およびSSL 3.0対応のセキュリティ機能や指定地域のコンテンツを自動更新するカスタマイズ機能,SMS(Short Messaging Services)機能などを備える。

 フランスのカンヌで2月20日から開催される展示会「3GSM(Global System forMobile communications)World Congress」で,サムスン電子がMME 3.0を搭載したGSM携帯電話機「SGH-N350」のデモンストレーションを行う。

 Microsoft社はMME 3.0を,旧版ですでに提携関係にあるフィンランドのBenefonや韓国のサムスン電子,ソニー欧州法人のSony-Digital Telecommunication Europeなどのベンダー企業に提供する。MME 3.0を組み込んだ電話機は2001年後半にも登場する見込み。

 MMEは,Windows CEをモバイル端末用に改造したもの。電子メールや個人情報(PIM)機能,インターネット機能を備える。HTMLやWAP準拠のコンテンツを表示できる。Microsoft Exchange Server,Back Office,MSN Mobile Serviceなどと連携可能である。

 なおMicrosoft社は同日,開発中のスマートフォン向けプラットフォーム「Stinger」(開発コード名)のベータ版を組み込んだ携帯電話機をサムスン電子,三菱電機,英Sendoの3社が同展示会で披露することも発表している。

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