米QUALCOMMと米Microsoftが米国時間2月28日に,マルチメディア機能を備える無線通信機器の共同開発で戦略的提携関係に入ったことを明らかにした。ニューオーリンズで開催中のCTIA Wireless 2000にて発表したもの。


 Microsoft社の無線通信プラットフォーム「Mobile Explorer」をベースにしたインテリジェント携帯電話機や,QUALCOMM社のQUALCOMM CDMA Technologies (QCT)部門が開発した「iMSM4100 Internet Mobile Station Modem (iMSM)」チップセットとシステム・ソフトウエアを搭載した無線通信用Pocket PC機器などのリファレンス・デザイン開発に焦点を当てる。


 また両社は,これらの無線技術を世界市場におけるCDMA技術のキャリア,携帯電話や無線通信機器ベンダ,アプリケーション開発者やコンテンツ開発者などに向けて拡販することで協力体制を敷く。


 具体的には,両社の技術やアプリケーションを統合し,そのプラットフォームを携帯電話機ベンダに提供する。CDMA無線データ通信サービスの開発を促す。レファレンス設計の配布,エンド・ツー・エンドのトライアル提供,アプリケーション開発者やコンテンツ開発者への開発ツールの提供も進める。


 Mobile ExplorerはMicrosoft社が今月8日に発表したインターネット接続機能付き携帯電話用のソフトウエア・プラットフォーム。Windows CEをモバイル端末用に改造した。HTMLおよびWAP 1.1準拠のコンテンツを表示できるデュアルモード・マイクロブラウザを備える。Microsoft Exchange Server,Back Office,MSN Mobile Serviceなどと連携することができる。


 なお米QUALCOMMと米Microsoftではすでに,1998年11月にジョイント・ベンチャとしてWireless Knowledge LLCを設立している。企業ユーザやアプリケーション・プロバイダなどに向けて,アプリケーションをモバイル・インターネットで利用するためのプラットフォームやサービスを提供している。


 携帯電話を使ったインターネット・アクセスの技術・製品・市場に関する情報は『モバイル・インターネット』サイト(http://bizit.nikkeibp.co.jp/it/mobi/)で詳しくお読みいただけます。


[www.microsoft.comに掲載の発表資料]