使いやすいサイトを作るのは,デザイナーだけの問題ではありません。エンジニアとしてサイト構築にかかわっている筆者が,日ごろぶつかった問題をネタにじっくり考えていきます。


第33回 リピーター増加を阻む「面倒くささ」の壁

 あるウェブサービスを初めて使った人が「しばらく使ってみよう」と思ってくれても,「面倒くささ」の壁に阻まれて次第にサービスの利用から遠ざかっていくことはよくあります。ブラウザを利用しないものを含む,さまざまなインタフェースを提供することで,その面倒くささを乗り越えられるのではないか,という仮説のもと,いくつかの例を紹介します。 

第32回 リダイレクトの正しい使い方とは

 あるページ(URL)にアクセスすると,自動的にほかのページにジャンプするリダイレクトは,ウェブサイトを構築するうえで非常に重要な仕組みです。しかし,ユーザーの知らないうちにページの移動を行うため,ユーザーを戸惑わせることにもつながりかねません。ユーザーを惑わせないためにはどうしたらいいのか,どういうリダイレクトならユーザーの感覚に合致するのか,ということについて考えて行きましょう。

第31回 他サイトに埋め込まれるJavaScriptを作るときの作法

 今回は,ほかのサイトに埋め込まれて利用されるJavaScriptについて考えます。「他のサイトで実行される」ことを前提に,お行儀のよく迷惑をかけないコードを書こう,というわけです。 

第30回 JavaScriptの動作を軽くするための工夫

 今回はJavaScriptとWebページの表示・操作の体感速度について考えてみます。というのは,JavaScriptのせいでWebページの表示や操作などの速度が遅くなっている,と感じることがあるからです。 

第29回 フォーム送信とブラウザ・ボタンと使い勝手(後編)~「戻る/更新」ボタン

 前回に続いて,フォーム送信とブラウザ・ボタンの関係について見ていきましょう。そもそもリダイレクトや2重登録の問題を考えなければならない大きな理由は,ブラウザに「戻る」や「更新」などのボタンがあるからです。 

第28回 フォーム送信とブラウザ・ボタンと使い勝手(前編)~PRGパターンをご存じですか

 PRGとは「Post/Redirect/Get」の略で,HTTPのPOSTメソッドを使ってデータをサーバーに送信した際に,そのままHTMLを返してその結果を表示するのではなく,その代わりにリダイレクトによって別のURLを表示させることを指しています。 

第27回 ブログパーツに見る使いやすさの違いとブログの目的

 ブログパーツとは,ブログのサイドバーなどに貼り付けて利用することを目的とした,ウェブページの小さな「部品」のことです。公開されている様々なブログパーツを調べ,その使い勝手や,ブログパーツというモノの立ち位置などについていろいろと考えてみました。 

第26回 「非公開URL」によるアクセス・コントロールについて考える

 今回は,Web上で情報を公開する際の,アクセス・コントロールについて考えてみます。パスワード認証について(だけを)考えてみるのではなく,パスワード認証を使わない別のアクセス・コントロールの方法についても考えたいと思っています。 

第25回 デスクトップ・アプリケーションを模倣するWebアプリケーション

 最近,デスクトップ・アプリケーションに良く似たインタフェースを持ったウェブ上のサービスが続々と登場しています。そこで今回は,デスクトップ・アプリケーションのインタフェースのルールと,それをウェブ・アプリケーションに応用した例を考えていきます。 

第24回 何かに似せたユーザー・インタフェース

 何かに似せたユーザー・インタフェースというのは,つまりすでにある何かによく似ている,もしくは同じように使えるインタフェースを用意する,ということです。今回この話題に触れようと思った直接的な原因は,我が家にWiiがやってきたことに始まります。 

第23回 URIの動的生成と使いやすさを考える -- ブログやWikiにおける生成ルールや日本語の扱い,リンクされやすいURIとは?

 ブログやWikiのように新たにページを追加できるようなツールやサービスでは,新たに生成されたページにURIを割り当てる必要があります。その際に,どういったURIを付ければ使いやすくなるのか,他からリンクされやすくなるのか,ということを中心に紹介します。 

第22回 “使いやすいURI(URL)”の設計 -- ページをリソースとして考える

 URIの使いやすさについて,今回話題として取り上げるのは「ページをリソースとして考える」ということについてです。この場合のリソースとは,「情報資源」,つまり簡単に言うと「データや情報のカタマリ」という意味です。 

第21回 “使いやすいURI(URL)”の設計を考える(続編)

 使いやすいURI(URL)とは,覚えやすく,読んですぐにページの内容がわかるURIのことです。前回の記事では,使いやすいURIを設計するための11個のルールのうち,5番目までを説明しました。今回は残りのルールについて説明します。 

第20回 “使いやすいURI(URL)”の設計を考える

 今回は「URIの使いやすさ」について考えてみたいと思います。URIの設計については,これまでもいろいろなところで議論がなされていますので,それらの議論や動向などを見ながら,考えていきたいと思います。 

第19回 検索の結果ページについてもう少し考えてみよう

 一般的な検索エンジンの検索結果って,ほとんどの場合,標準の結果表示数は10件です。なんだかそれが当たり前のように感じていますが,じゃあ10件が最も便利な件数なんだろうか,というと,よくわかりませんよね。 

第18回 検索結果のページ・ナビゲーションで考えた

 今回は,「検索結果」のインタフェースについて考えてみたいと思います。検索サイトに限らず,検索機能とその結果のページをいかに使いやすくするか,ということはサイト全体の使いやすさに大きくかかわってくるのではないかと思うからです。 

第17回 Web APIにおける使いやすさを考える

 これまで本連載では,実際に利用者がアクセスするWebページに直結する,使い勝手について考えてきたわけですが,今回はちょっと視点を変えて,Web APIの使い勝手について考えてみたいと思います。 

第16回 パスワードと使い勝手と安全性と

 今回考えてみようと思って選んだテーマは「パスワード」です。パスワードについて,筆者が気になっている点を整理すると,「パスワードを登録させる際のこと」と「パスワードを忘れたときのこと」の二つがあるかな,と思いました。 

第15回 映画に登場するユーザー・インタフェースで僕も考えた

 映画で「超すごいハッカー」とか「コンピュータのエキスパート」といった人が出てきてコンピュータをバリバリ使いこなしたりするシーンがあります。エンジニアをやっていると,そういった画面や操作に対して違和感を感じることがよくあるというか,現実をよく知っているだけに,ありえない感じをすぐに持ってしまうことがあるわけです。 

第14回 Googleカレンダーに関する知人の意見を聞いて

 最近Googleカレンダーを情報共有に使っています。Googleカレンダーに限った話じゃありませんが,スケジュールを共有するとき,カレンダー・サービスって便利ですよね。スケジュールをいつでも確認できるし,気づいた人が編集できるので情報が1カ所に集まります。 

第13回 「ブックマークできないページ」で気になったこと

 今回は,「ブックマークできないページ」を題材に,どうしてこういう作りにしているのか,実は自分の気づいていないメリットがあるんじゃないのか,と考えてみることにしました。 

第12回 Ajaxを利用したサイトで違和感を覚えることがある

 今回は,Ajaxを使ったサイトの使いやすさについて考えてみたいと思います。こんなことを書こうと思ったのは,旧来からあるページ遷移をベースとしたサイトと,Ajaxを利用してページ遷移を減らしているサイトでは,利用者が受ける印象が大きく違うと思うからです。 

第11回 読み込み時間が短いページを作るには ~ パレートの法則

 さて,今回はページの応答時間について考えてみることにします。ページの応答時間とは,利用者がリンクをクリックしたり,URLをブラウザのアドレス欄に入力してから,実際にページのコンテンツがすべて表示されるまでにどれくらいかかるか,ということです。 

第10回 文字のサイズとブラウザの違い ~「はてなダイアリー」で起こった問題点

 今回は,先日筆者の勤務するはてなのサービスの一つである「はてなダイアリー」で起こった,使いやすさに関する問題を取り上げてみたいと思います。使いやすさの向上のためにデザインを変更したところ問題が発生し,それをプログラミング言語であるところのJavaScriptを使って解決した,というお話です。 

第9回 どうすればユーザー登録してもらえるか

 今回はユーザー登録画面などに代表される,フォームを使った入力画面について考えてみたいと思います。なぜこのテーマを選んだかというと,プログラマやエンジニアの作業がもっとも使いやすさと関係しやすい分野ではないかなあ,と思っているからです。 

第8回 デザイナーとともにより良いサイトを目指そう ~「はてな」のやり方

 ウェブサイトを構築する際に,デザイナーとエンジニア(プログラマ)がかかわり,共同で作業を行うケースで,お互いにうまく意思疎通ができないケースは多いんじゃないかと思っています。そこで今回は,デザイナーとエンジニアの共同作業をいかに行うか,ということを考えてみたいと思います。 

第7回 その警告ダイアログで本当に“警告”できていますか

 今回はウェブサイトを使いやすくするために,警告ダイアログをどう使えばいいのか,というか,そもそもこうしたダイアログって使いやすさに貢献しているのか,ということを考えていきたいと思います。 

第6回 ボトムアップとトップダウンと使いやすさ

 今回は前回紹介していない,もう一つのセッションである「User Experience, Pain-Free」を見てみます。こちらは,利用者により良いユーザー体験を与える,つまりはアクセスしてきた利用者に,より満足してもらうためにはどうやってサイト作りをしたらいいか,ということについてのセッションです。 

第5回 デザインのセンス,持ってますか?

 筆者のように「自分にはそんなセンスがあまり無いなあ」と思っていたら,今回紹介するような「デザインのことがわかっている人」が噛み砕いて説明してくれた資料や,よくデザインのことがわかっている人の話などを聞くことで,少しずつテクニックを身に付けることができるかもしれません。 

第4回 カスタマイズ機能はパンドラの箱

 カスタマイズ機能ってすごく便利だと思いませんか? いわば,利用者の要望にできる限り答えることができる究極の機能みたいなものです。 

・第3回 シンプルさを維持するのは茨の道

 今回も引き続き,機能の取捨選択の話なのですが,前回の話題より一歩手前ともいえる,サイトの機能をシンプルに保つことについて考えてみたいと思います。

・第2回 サイトの「ツール度」を考えれば「使いやすさ」が見えてくる

 今回は,サイトの目的による使いやすさの基準や求められる機能の違いについて考えてみたいと思います。

・第1回 「使いやすさ」について改めて考えてみよう

 ウェブサイトの使いやすさとは,文字通り,より便利で快適に目的を達成できるサイト,ということで,英語の「ウェブ・ユーザビリティ」なんて言葉もよく使われます。