最近Googleカレンダーを情報共有に使っています(図1)。Googleカレンダーに限った話じゃありませんが,スケジュールを共有するとき,カレンダー・サービスって便利ですよね。スケジュールをいつでも確認できるし,気づいた人が編集できるので情報が1カ所に集まります。

図1:Google カレンダー(クリックすると拡大表示します)

 ただこうしたインターネット上のサービスを使った情報共有って,使うたびに毎回思うことがあります。ある程度そういったものに対して理解がある人たちで共有した場合にはすごく効果があるんですけど,パソコンをあまり使わない人と共有するのって,難しいです。当たり前といえば当たり前なんですが。

 例えば筆者の場合は,以前やっていたバンドのメンバーとWikiを使って情報共有をしようと思ったんですけど,ほかのメンバーがぜんぜん使ってくれませんでした。これはもう数年前でWikiなんてあまり知られていなかったときの話です。筆者自身も初めて知ったWikiなるものを使ってみようと導入したので仕方ないっていえば仕方が無いのですが,じゃあもし同じメンバーでWikiを使ったらどうなるかなあ,と考えてもあまりうまく行かない気がします。

 ほかにも,CMSを町内会の青年部で導入してみたりもしたんですが,やっぱりうまくいきませんでした。まだまだこの手のシステムは難しいというか,よっぽど強力な動機付けが無いと,そもそもそんなにパソコンやそこで得られるサービスに興味が無かったり,必要性を感じていない人と一緒に使うのは大変なんですよね。情報を共有している人たちが全員積極的につかってくれればかなり便利になるんですが,その便利さを実感してもらわないと積極的に使ってくれないというジレンマがあるというか。

 さて,それはさておき。今回考えたいのは,そういう話ではありません。Googleカレンダーのことを考えると,ついでにそういった共有失敗体験が思い浮かんでしまい,どうしたものかと考えてしまうもので書いてしまいました。そもそも,なんでGoogleカレンダーの話をしたのかといえば,同じカレンダーを共有している知人が,「Googleカレンダーって,ネットワークが切れても,ある程度操作できるからいいんですよね」といったからです。

 実は筆者自身は言われるまでこのことに気づいていませんでした。たしかにGoogleカレンダーにアクセスした状態で,ネットワークを切断してみると,「月単位」「週単位」「日単位」といった切り替えをしたり,翌月,翌々月と月を繰ったりすることを,ネットワークに接続された状態と全く同じように行うことができます。ネットワークが切れる前に表示されていなかった予定も問題なく表示されます。

 新しく予定を作成したり,予定の詳細を見たりすることはできないのですが,カレンダーに表示された予定を見るだけだったら,何の問題も無いわけです。確かにこれは,突然ネットワークが切れたりしても,とりあえず予定をチェックできて,非常に便利だと思いました。

 中のコードを読んだわけではありませんが,挙動を見る限り,Googleカレンダーでは,カレンダーの予定情報(のうち,一覧表示に必要な部分)をあらかじめすべて読み込んでおき,詳細情報を見たり,といったとき以外は,その情報を使っているんですね。もちろん,共有をうたっている以上,サーバーに定期的に問い合わせて更新情報を取得していると思いますが,もしサーバーに接続されていなくても,手持ちの情報でとりあえず何とかする,って感じかと。