オープンソース・ソフトウエアのテスト,認定,サポートなどを手がける米SpikeSourceは,同社の取締役会に米Sun Microsystemsの元共同設立者であるBill Joy氏を迎えたことを,米国時間7月18日に発表した。

 Joy氏はSun社で1982年~2003年にチーフ・サイエンティストとして同社の科学分野における戦略を担ってきた。Solaris,SPARC,チップ・アーキテクチャやパイプライン技術,Javaの開発などで重要な役割を果たした人物。同氏はSun社を退社後,2005年1月に米ベンチャー・キャピタル大手のKleiner Perkins Caufield & Byers(KPCB)のパートナに就任している。

 Joy氏は,「SpikeSource社の取締役会に参加できるのは大きな喜びである。オープンソース・アプリケーションは,企業の利用に耐えうるレベルまで進化を遂げ,今後さまざまな場面で導入されるだろう。同社は,企業がオープンソース・ソフトを効率的かつ効果的に利用するための各種サービスを提供している」と述べた。

 またSpikeSource社は同日,同社幹部に新しい上級副社長を2人雇用したことを明らかにした。Joaquin Ruiz氏が製品戦略担当上級副社長に,Anders Tjernlund氏がサポート・サービス担当者上級副社長に就任した。

 Ruiz氏は,次世代メッセージング・ソフトを手がける米Liquid Systemsでマーケティング担当上級副社長だった。他にも,米Sistina Softwareでマーケティングおよび製品管理担当副社長を,米Hewlett-Packard(HP)で幹部を務めた経歴を持つ。

 Tjernlund氏はこれまで,米BEA Systemsでワールドワイド・サポートおよび戦略担当上級ディレクタを務めていた。それ以前は,HP社のワールドワイド・サービス/サポート部門において,マーケティング,戦略,ビジネス開発などに従事していたという。

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