米Sun Microsystemsは,同社の共同設立者でありチーフ・サイエンティストを務めるBill Joy氏が退社することを米国時間9月9日,明らかにした。

 Sun社会長,社長兼CEOのScott McNealy氏は,Joy氏について「今後も,すべての革新者にインスピレーションを与える存在になるだろう」と語り,Java技術,SPARCプロセサ,Solaris OSなどにおける同氏の貢献を讃えた。「彼のおかげで,当社は地球上で最も革新的かつ発想豊かな場所の1つとなった。彼がすべての社員の心に革新の遺産を残していくことに感謝する」(McNealy氏)

 Joy氏は,「これまで達成してきたこと,そして20年間で築き上げた強力なチームを誇りに思う。私が立ち上げに関わったプロジェクトをはじめ,Sun社の将来のあらゆる取り組みが素晴らしい成功をおさめることを祈る。Sun社で21年間,技術革新に携わるチャンスに恵まれていたが,今こそ新たなことにチャレンジするべき時だと判断した」と述べた。

 Joy氏は1982年のSun社創設以来,同社の技術開発に参加してきた。ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)によると,今後の身の振り方については,まだ確固たる計画は決まっていないという。

 なお,同氏の役職は,最高技術責任者(CTO)兼副社長のGreg Papadopoulos氏が引き継ぐ。

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