米Sun Microsystemsは,x86プラットフォーム向けUNIX「Solaris Operating System(OS)x86 Platform Edition」についてハードウエア対応を強化するという方針を,米国時間8月28日に発表した。さらに同社は,ハードウエア認定テスト・スイート(HCTS)と推進プログラムの提供についても明らかにした。HCTSは直ちに利用可能とする。

 HCTSを使うと,インテグレータ,システム・ベンダー,独立系ハードウエア・ベンダー(IHV)は,自社製x86プラットフォーム上でSolaris OS x86の動作を自ら検証できるようになる。Sun社では「これらの取り組みにより,新たに100種類のサードパーティ製システムと,100種類のコンポーネントを同OS用ハードウエア互換リスト(HCL)に追加する」としている。

 同社によると,Solaris 9 OS x86は主なアプリケーションが付属し,Javaの性能が高く,信頼性/サービス可用性/拡張性/ハードウエアの稼働率/相互運用性に優れ,Linuxとのバイナリ互換性もあるという。現在600社以上の独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)が同OS用として,データベース,セキュリティ,Webサービスなど1000種類以上のアプリケーションを提供している。

 「高額なインフラ・コストや経費のかかるワークグループ向けサーバー環境に不満を持つ中小企業のIT管理者向けの製品で,大企業クラスの堅牢性を備えるSolaris OSを経済的なプラットフォームで利用できる」(同社)

 Solaris OS x86のライセンス価格は99ドルから。各種アプリケーションに加え,ファイアウオールなどのセキュリティ関連ソフトウエアが付属する。さらに,セキュリティ機能を強化した「Trusted Solaris OS for x86」も用意している。

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