米Sun Microsystemsは米国時間5月10日,リモート・アクセス用ソフトウエアを手がける米Tarantellaを買収することで,両社が最終合意に達したことを明らかにした。Sun社はTarantella社の株式1株当たり90セントを現金で支払う。買収総額は約2500万ドル。手続きは,株主や当局などの承認を得たのち,2006年第1四半期に完了する見込み。

 Tarantella社は,「事実上すべての」(Sun社)プラットフォーム,ネットワーク,デバイスで,情報やデータ,アプリケーションへのアクセスおよび管理を実現するためのソフトウエアを提供している。企業はエンタープライズ・アプリケーションを書き換えることなくWebに対応させ,ベンダーにかかわらず重要な情報へのアクセスを確保できる。

 例えば,Tarantella社の技術とSun社のOS「Solaris」を組み合わせることにより,Sun社のシン・クライアント「Sun Ray」で米Microsoft製品との完全な運用性を実現し,メインフレームやLinuxなどのアプリケーションにアクセスすることが可能となる。

 「今回の買収は,通常のシステム・サービスをはじめ,アプリケーション,ディレクトリ,モバイル向けなどの包括的なサービス群を提供するという当社の戦略を推進することになる」(Sun社)

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