米Sun Microsystemsは,サーバー向けJavaシステムの新版「Java Enterprise System Release 3(Java ES 3)」を一般向けにリリースしたことを,米国時間4月21日に発表した。重要なデータを保護するためのID管理ソフトウエア「Java System Identity Manager」など,各種の製品を追加した。

 Java System Identity Managerは,ユーザー・プロビジョニングとID同期機能を統合し,ID管理を効率化する。これにより,「セキュリティを強化すると同時に,コストをおさえ,生産性を向上する」(同社)。

 また,収集したパーソナル化コンテンツを,パートナ,顧客,従業員がモバイル・デバイスで確認できるよう動的に処理および無線配信する機能「Java System Portal Server Mobile Access」を備える。

 そのほか,モデリング言語UML(Unified Modeling Language)をサポートするJavaアプリケーション開発環境「Java Studio Enterprise」,Webブラウザ・ベースのアプリケーション配布および設定が可能な「Sun N1 Grid Service Provisioning System」,Java アプリケーション開発ツール「Java Studio Creator」などが含まれる。

 Java ES 3は,「Solaris 10」(SPARC版とx86版)やLinuxのほか,「HP-UX」「Windows 2000」「Windows XP」をサポートする。利用料は従業員1人につき年間140ドル。

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