米Sun Microsystemsは米国時間2月15日,同社の最新OS「Solaris 10」のセキュリティ強化などについて明らかにした。同OSの将来版で,システムのコードを実行中に自動検証する機能を追加する。管理者は,チェック対象となる署名を選択したり,他のソースからのコードに署名を加えることもできる。

 Solaris 10は,アクセス権管理機能や予測的自己修復機能をはじめ,無数のパーティションを設定可能な「Solaris Containers」機能,公開鍵暗号標準PKCS#11標準をベースにした新しい暗号フレームワーク,そしてユーティリティ,ライブラリ,カーネル・モジュールなど,デジタル署名を加えた各種バイナリを提供している。実行するコードが修正されていないか検証する機能「Secure Execution」を備えており,トロイの木馬や悪意のあるプログラムによる改ざんを防止する。

 ちなみに前バージョンの「Solaris 9」は,国際的なセキュリティ評価基準「Common Criteria」の「EAL4+」認定を取得したという。

 またSun社は,2月15~17日にボストンで開催される「LinuxWorld Conference & Expo」において,同社のオフィス・スイート「StarOffice 8」のベータ版を公開することを同日発表した。「『Microsoft Office』との相互操作性を強化したほか,ルック&フィールを向上した」(同社)。ベータ版は,2月17日より同社Webサイトから入手可能。一般リリースは,2005年半ばになる見込み。

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