米Burst.comが米Microsoftを特許侵害で訴えていた係争で,両社は和解に達した。両社が米国時間3月11日に発表したもの。Microsoft社は6000万ドルをBurst.com社に支払い,同社から非独占的ライセンスを取得する。

 Burst.com社は2002年6月に,Microsoft社を特許侵害,企業秘密の盗用,独占法禁止違反で提訴した。今回,Burst.com社がMicrosoft社に対して起こしていたすべての訴訟で,和解の基本合意に至ったという。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Burst.com社は,Microsoft社が同社の許可無く,同社の特許技術を高速オンライン・ビデオ配信に採用したと主張していた。両社は当該技術に関して提携交渉を行ったことがあり,その際にMicrosoft社は当該技術にアクセスする機会があったとしている。またBurst.com社は,Microsoft社が関連のある電子メールを故意に削除し,証拠隠滅を図ったなどと訴えていた。

 Microsoft社コーポレート・バイス・プレジデント兼代理法務顧問のTom Burt氏は,「当社はこの裁判で優勢を確信しており,合理的な解決法を見いだすことについて最初からオープンな姿勢をとっていた。Burst.com社のライセンス供与を得ることにより,当社は『Windows Media』技術の開発と導入に,引き続き注力することができる」と述べた。

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