米Novellが米Microsoftを相手取って起こしていた独占禁止法違反訴訟で,両社が和解に合意したことを,それぞれ米国時間11月8日に明らかにした。Microsoft社はNovell社に5億3600万ドルを支払い,Novell社は「NetWare」をはじめとするすべての製品および事業に関する訴訟を取り下げる。Microsoft社もNovell社に対する逆提訴を撤回する。

 Novell社は和解条件のもと,Microsoft社に対する欧州委員会(EC)の独占禁止法違反訴訟から撤退する。Microsoft社がECの制裁措置を不服として申し立てた控訴審に関与しないことでも合意した。

 Microsoft社によれば,今回の合意は,両社間の非公式な調停によってまとまったもの。両社のライセンス供与,あるいは知的財産権の共有といった義務は生じないという。また,「当社の非を認めるものでもない」(Microsoft社)としている。

 Novell社は今回和解に至った訴訟とは別に,今週中に,Microsoft社を独占禁止法違反でユタ州の連邦地方裁判所に提訴する意向であることを明らかにした。Novell社は,オフィス向けアプリケーション市場の競争を排除するMicrosoft社の行為によって,1994年6月~1996年3月にNovell社が所有していたワープロ・ソフトウエア「WordPerfect」事業が損害を受けたと主張している。「Microsoft社とは広範囲にわたる協議を行ってきたが,NetWare関連の訴訟と同様の(和解)報告ができないことは残念だ」(Novell社上級バイス・プレジデント兼法務顧問のJoseph A. LaSala, Jr.氏)

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[発表資料(Microsoft社のプレス・リリース)]
[発表資料(Novell社のプレス・リリース)]