米MCIは米国時間2月25日に，2004年第4四半期と通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は50億ドルで，前期比2％減少，前年同期と比べ10％減少した。純損失は3200万ドル（希薄化後の1株あたり損失は10セント）で，前期の34億ドルから大幅に改善した。前年同期は事業再編を反映し222億ドルの黒字だった。

　営業利益は4億3400万ドル。前期は34億ドルの赤字を計上していた。前年同期は3億3200万ドルの損失だった。

　大手企業および政府機関に高度通信サービスを提供するEnterprise Markets部門の売上高は12億ドルで前期比1％増，前年同期比3％減。

　米国の小～大企業および居住者向けサービスを手がけるU. S. Sales and Service部門の売上高は21億ドルで，前期比 5％減，前年同期比15％減。内訳は企業向けが約10億ドル（前期から横ばい，前年同期比6％減），居住者向けが約12億ドル（同9％減，同21％減）。

　欧州／中東／アフリカ（EMEA）およびアジア太平洋地域と，卸売り市場を対象にするInternational & Wholesale Markets部門の売上高は16億ドルで，前期から横ばい，前年同期比9％減少した。

　MCI社社長兼CEOのMichael D. Capellas氏は，「業界が困難な状況にある中，当社の業績改善は，IPを中核とした戦略が勢いづいていることを示している。新たなIP製品およびサービスを市場に投入し，この傾向に弾みをつける」と述べた。

　2004年通期の売上高は207億ドルで，前年比15％減少した。純損失は39億ドル。前年は222億ドルの黒字だった。

　同社は2005年通期の売上高を，180億～190億ドル（前年比10～14％減）と予測している。

　なお，MCI社は，米Verizon Communicationsが同社を買収することで，合意している（関連記事）。

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