米MCIが,企業向けのオンライン・バックアップ・サービス「Enhanced Smart Backup」を米国時間12月1日に発表した。ディスク・ベースのバックアップ技術をオンラインで利用するため,従来のテープを使った手法よりも効率よくバックアップとリストアが行えるという。

 データをネットワーク経由で保管するので,ファイルやシステムのリストアはオンデマンドで行える。変更のあったデータだけをコピーすることから,一度全体をスキャンしてしまえば全データのコピーは必要なくなる。

 その結果,日々バックアップするデータのサイズを小さく抑えることが可能で,サーバーとネットワークの負荷も下げられる。さらに,バックアップ/リストアの速度も向上する。

 「あらゆる規模の企業が,迅速なバックアップとリストア,データ保全性の強化,設備コストの削減,拡張性の向上といったメリットを得られる。単なるデータの喪失だけでなく,大災害などあらゆる状況で,重要な企業データを簡単かつ迅速にリストアできる」(MCI社)

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動向●多様化する災害対策(上)――ネットワーク経由のデータ複製,リモート・サイトへのフェール・オーバーが現実解に

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