米Forrester Researchが,米国における第2.5世代(2.5G)および第3世代(3G)のモバイル・データ・サービス市場に関して調査した結果を米国時間1月18日に発表した。同市場は過去2年半で,全くのゼロの状態から大きく成長しており,2006年末には約15億ドル規模に達する。

 同市場の大手プロバイダには,米AT&T Wireless,米Sprint PCS,米Verizon Wirelessなどがいるが,「どのプロバイダが市場を掌握するかは,いまだ定かではない」(同社)。

 Forrester Research社バイス・プレジデントのLisa Pierce氏は「2.5/3G市場は,米国では比較的新しい市場なので,すべてのカテゴリで勝利を収めるプロバイダがいないのは驚くことではない」と述べる。「市場が発展し続けると,大手プロバイダがつまづき,挑戦者が浮上するチャンスも生じる」(同氏)
 
 無線業界では,米Cingularが米AT&T Wireless社を買収し,米Nextelと米Sprintが合併するなど,大手プロバイダの買収/合併が進んでいる。米メディアの報道(TechWeb)によると,Pierce氏は「これらの動きに応じて,今後12~24カ月のあいだに,上位陣が入れ代わる可能性がある」(Pierce氏)と指摘した。

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