米IDCは,米国における携帯電話の画像コンテンツ市場に関して調査した結果を米国時間11月30日に発表した。それによると,壁紙,着信通知画像,スクリーンセーバなどの携帯電話向け画像コンテンツ市場は2004年に1億5000万ドル規模に達する見込み。2008年にはこれが,11億ドル強規模に拡大するとみる。

 携帯電話の着信音は2003年に大きく普及したが,画像コンテンツ市場もこれから同様の成長をたどろうとしている。カラー画面で豊富なアニメーション画像を搭載した携帯電話は,ネットワークやアクセシビリティという点でユーザー体験を向上させている。今年のホリデー・シーズンは,新たなコンテンツの登場もあり,普及がさらに進むという。

 IDCのWireless and Mobile Communicationsプログラムで,シニア・リサーチ・アナリストを務めるLewis Ward氏は「壁紙などの画像コンテンツは,とくに若者層およびヤング・アダルト層に非常に受けている」と語る。「これらのユーザーは,画像ダウンロードに支払う金額が,成人の約5倍にあたることがわかった。さらに,今後2~3年で,映画やアルバムなど,これまでとは違うテーマのコンテンツも普及してくるだろう」(同氏)

 ただし,同市場がすべて順風満帆というわけではない。デジタル著作権管理(DRM)基準の欠如などが,市場成長の足かせになるという。
 
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