米Oracleは英国時間9月6日に,まもなくリリースする電子商取引ソフトウエアの新版「Oracle E-Business Suite 11i.10」の詳細について明らかにした。「業界に特化した新機能を提供し,より幅広い企業や政府機関特有のニーズに応える」(Oracle社)としている。60日以内に使用可能とする。
Oracle E-Business Suite 11i.10は主に,航空防衛,自動車,化学薬品,通信,消費財,エネルギー,医療,ハイテク,製造,生命科学,公共機関,小売り販売,旅行および交通,公益事業などの業界に向ける。
例えば,医療業界向けには,医療アプリケーションの統合,開発,実行を支援するサービス・フレームワーク「Oracle Healthcare Transaction Base」を用意する。製造業界向けとしては,RFIDサポートを追加し,米食品医薬品局(FDA)の定める電子記録および電子署名に関する規則「21 CFR Part 11」に準拠する。通信業界向けには,通信サービスの注文管理機能「Oracle Telecommunication Service Ordering」を備える。公共機関は「Procurement Contracts」や「Oracle Services Procurement」機能により,調達契約の管理を強化し,情報漏洩のリスクを最小限におさえることができる。
また,Oracle E-Business Suite 11i.10のリリースに合わせて,「Oracle Enterprise Manager 10g Grid Control(Oracle Grid Control)」と「Oracle Applications Manager」の連携を強化する。これにより,Oracle E-Business Suiteのユーザーは管理作業の自動化やパフォーマンス情報の収集をはじめ,インフラ・コンポーネント全体にわたるポリシー・ベースの管理と分散タスクの制御が行える。
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