米Oracleの在庫資源の管理ソフト「Oracle Warehouse Management」は,次期バージョンで無線ICタグ(RFID)と電子製品コード(EPC)機能を搭載する。同社が米国時間1月27日に発表した。同製品により,企業は,米Wal-Martや米国防総省が掲げた納入業者に対するRFIDタグの張り付け義務に対応可能になる。また,改善された在庫管理とサプライ・チェーンの状況把握を通じて資材と流通コストの削減が可能になるという。

 Oracle Warehouse Managementは,データベース管理システムの新版「Oracle Database 10g」とグリッド対応アプリケーション・サーバー「Application Server 10g」を利用して,大量のトランザクション・データに対応できる包括的なRFIDプラットフォームを提供する。

 新版では,パレットおよびケース単位のタグ付けに対応しており,出入荷製品を自動的に処理する。新機能により,企業はサプライ・チェーンを移動するパレットとケースの確認,追跡,管理が容易にできるようになる。

 同製品が提供する主な特徴は次の通り。
・Wal-Mart社と米国防総省が要求する「2005年までに納入品に対するパレットとケース単位のRFIDタグの取り付け」に対応

・Alien Technology社,Intermec Technologies社,Zebra Technologies社を含む主要企業が提供するRFIDタグ,読み込み,印刷デバイスとの互換性を提供

・企業内のRFIDによるトランザクション向けラベル生成とラベル付けのサポート

・Oracle Application Server 10gへのRFIDミドルウエア・コンポーネントの統合によるデータ受信時の接続制御とフィルタリング機能

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