無線ICタグに関する標準化団体の米EPCglobalは,EPCglobal NetworkのONS(Object Naming Service)の運営に米VeriSign社を採用した。VeriSign社が米国時間1月13日に発表した。提携により,VeriSign社は,ONSルート・ディレクトリの設計と運営を行なう。提携に関する詳細は明らかにされていない。

 EPCglobal Networkは,既存のインターネット・インフラを利用してサプライ・チェーン全体で製品の追跡と製品情報の共有をするシステム。RFID(無線IC)とEPC(電子製品コード)技術を採用して低価格で標準をベースとするサービスのセットを作成する。企業はより効率的かつ生産的に在庫管理と製品の把握が可能になる。

 ルート・ディレクトリは,EPC標準に基づいて無線IDタグを持つ製品に独自の製品コードを割り当てる。EPC情報は,ドックのドアやその他の場所に設置されたリーダーに送られる。そのため,サプライ・チェーンの全般で製品の追跡が容易になる。

 VeriSign社は,ONSを6台の分散された解決サーバーで運営する。EPCの普及によりONSのトラフィックが増加した場合,同社はATLAS (Advanced Transaction Lookup and Signalling system)プラットフォームへの移行を計画している。VeriSign社とEPCglobalは,EPCとRFID技術の普及により,5年以内に1日のONSリクエストが数十億に達すると推測している。

 EPCglobalは,VeriSign社にONSインフラの構築と運営に対する料金を支払う。EPCglobalは,EPC Networkを製造業などの企業に購読ベースでサービスを提供する。価格は明らかにされていない。

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発表資料(1)
発表資料(2)