米Oracleは米国時間1月28日に，電子商取引ソフトの新版「Oracle E-Business Suite 11i.10」を発表した。同社は「機能を大幅に強化し，業界特有の機能および中核となる業務プロセス処理機能を追加した」としている。

　Oracle E-Business Suite 11i.10を導入すると，同社製品と他社製アプリケーションの両方を利用している企業は，組織間で行う業務を自動化が容易になるという。さらに，数百種類のインタフェースをWebサービスとして公開するので，統合作業の負荷と経費が少なくなるとしている。新版の主な統合作業向け機能は以下の通り。

・Open Applications Group（OAG）の業務アプリケーション向け標準インタフェースに対応。150種類以上のOAG業務オブジェクトを使用できる

・電子部品／半導体製品向け企業間電子商取引（BtoB）仕様のRosettaNetや，医療業務向け仕様HL7に対応する

・業務イベントとして800カ所以上の統合ポイントを用意。内部／外部アプリケーション・システムとの統合を可能とする

・Oracle E-Business Suiteの公開APIを分類した統合インタフェース・リポジトリを提供

・「Oracle Application Server 10g」を介し，他社製アプリケーションやビジネス・パートナとの統合が可能

　さらにOracle E-Business Suite 11i.10は，業界特有の業務と，業種によらない事業プロセスの両方の要求に対応した機能強化を施すという。「これら機能強化は，内部処理の自動化／統合／合理化，販売とマーケティングの統合範囲の拡張，収益の増加，規制遵守／危機管理作業への対応などが目的となる」（同社）。無線ICタグ（RFID）に対応する機能も新たに導入する予定。

　Oracle E-Business Suite 11i.10は，2004年中ごろに出荷する。

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