米Evans Dataが米国時間11月26日に,北米を除く世界のWebサービス開発状況について調査した結果を発表した。それによると,企業内におけるアプリケーション統合を目的に開発されるWebサービスが,この6カ月間で33%も増加している。また欧州では,BtoB(企業間)向けとアプリケーション統合向けに開発/導入されるWebサービスの比率がほぼ半々だという。

 調査は,北米以外のソフトウエア開発者450人を対象に,2002年10月にアンケートを実施したもの。

 Webサービスの開発を行っている回答者は64%におよんだ。また今後6カ月間にWebサービスの導入を予定している回答者は51%で,アプリケーションの完成が間近であることがうかがわれる。

 Evans Data社アナリストのAlbion Butters氏は,「今回の調査で,WebサービスがBtoB向けより,企業内向けに開発されていることが明らかになった。また北米以外の開発者の方が,Webサービスの開発/導入を北米より速いペースで行っている」と述べた。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・欧州では,セキュリティの確保が重要な課題となっている。セキュリティの侵害を経験した回答者は58%で,北米の43%を上回った。

・Linuxが着実に普及している。来年Linux向けアプリケーションを開発する予定の回答者は59%に達した。

・無線アプリケーションに対する需要も増えている。無線アプリケーションの開発を予定している回答者は半数を超えた。

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