米Borland Softwareは米国時間6月11日に,Webサービスの利用状況に関する調査結果を発表した。それによると,回答者の80%は現在Webサービスを利用しているか,まもなく導入する予定だという。

 調査は,Borland社が5月に開催した開発者会議「BorCon(Borland Conference)」で,参加者1000人以上を対象に実施したもの。回答者のうち「大企業」の割合は36%,「開発者」が24%,「その他」は24%である。また「中小企業」は10%,「VAR(value added resellers)」は7%だった。

 Borland社の顧客はさまざまな分野においてWebサービスを利用しているが,ヘルスケア分野が思いのほか多く,全体の24%を占めた。次いで,金融分野と政府機関がそれぞれ14%だった。

 Webサービスの用途としては,画像データの検索,所得の電子申告,積立預金の管理,医療カルテの検索,eラーニング,人事管理,電子商取引,資金援助などがあげられた。

 また,Webサービス利用を抑制する主な障害として「セキュリティの不安」を挙げた回答者は,予想に反してわずか19%だった。

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