米IDCが米国時間5月29日に,Webサービス関連のプロフェッショナル・サービス市場について調査した結果を発表した。それによると,米国市場は2006年まで年平均成長率116%という驚異的なペースで拡大し,71億ドル規模に達するという。

 IDCはWebサービス関連のプロフェッショナル・サービスを,「Webサービス・アーキテクチャ(WSA)に基づいて提供されるコンサルティング,アプリケーション開発,システム統合などのサービス業務」と定義づけている。

 「Webサービスは複雑なため,企業における導入にはコンサルタントやシステム・インテグレータが欠かせない」と,IDC,Wireless and eCommerce Implementation Services Research部門担当ディレクタのSophie Janne Mayo氏は指摘する。また同氏は「初期段階にWebサービス関連プロジェクトを手がけたプロフェッショナル・サービス企業は,Webサービス関連の基準など,さまざまな経験を積むことができるため,本格的普及が始まる2005年には有利な立場に立てるだろう」と予測した。

 同市場の成長は,業務取引のコスト削減,ビジネス機能の統合,新たなビジネス・モデルの構築などといった企業ニーズがけん引する。

 IDCは,Webサービスがインターネットの普及と同様の軌跡をたどるとみる。つまりインターネットが最初は社内におけるコミュニケーション,次いで社外のパートナ企業とのコミュニケーション,そしてあらゆる人とのコミュニケーションと,段階的に普及していったように,Webサービスも徐々に導入される見通しだ。

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