米ZapThink, LLCはXMLとWebサービス向けのセキュリティ市場に関して調査した結果を米国時間6月20日に発表した。それによると,市場は2001年の4000万ドル規模から2006年には44億ドル規模に拡大する。その時点で,ほとんどのITセキュリティ製品がXMLやWebサービスに対応するようになるという。

 しかし同社は,「Webサービス普及の大きな課題はセキュリティだが,さまざまな標準規格やベンダーごとのソリューションなどで重複があり,それが大きな混乱を招いている」と指摘する。

 「Webサービスは企業間(BtoB)コミュニケーションや統合に大きな可能性をもたらすものだ。しかし現在のところ,強固なセキュリティおよび管理ソリューションの欠如が,インターネット経由のWebサービスを介した事業のやりとりを阻んでいる。小手先のセキュリティを導入するのではなく,基盤全体の安全性を確保しなくてはならない」(ZapThink社上級アナリストのJason Bloomberg氏)

 なお,調査では主に次の企業の製品を対象に,市場状況や今後の傾向,重複領域などを分析した。アイルランドのBaltimore Technologies,米Entrust,米OpenNetwork,日立製作所の米国法人Hitachi America傘下のQuadrasis/Hitachi,米RSA Security,米VeriSign,米AmberPoint,米BEA Systems,米BMC Software,米Computer Associates,米EDS,米Hewlett-Packard,米IBM,米Internet Security Systems,米InterTrust,アイルランドのIONA Technologies,米Network Associates,米Microsoft,米Novell,米SeeBeyond Technology,米Sun Microsystems,米Symantec,米webMethodsなど。

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